神経性頻尿も多汗症に関連する神経症の症状として挙げて良いのではないかと思います。
神経性頻尿というのはトイレに行ったのに、またすぐに尿意を感じてしまうという症状のことを言います。
このため、旅行でバスに乗ったりすることが出来なくなっている人も多いものなのです。
また、女性の場合であれば、尿取りパッドを手放せないということで、これが劣等感になっていることも多いと思います。
ただ、神経性頻尿の場合は実際に失禁してしまうということは、ほとんどないものなのです。
つまり、失禁に対する恐怖や不安が強くなっている状態だと言って良いと思います。
このため、30分毎にトイレに行ってしまうという状態になっている人も多いものなのです。
なお、神経性頻尿の場合は多汗症と同時に症状が出てくるということは少ないと思います。
つまり、ある時期は多汗症に悩んでいたけれど、何年か後に、今度は神経性頻尿に悩むというように、症状が変化するというパターンになることが多いと思います。
ただ、神経性頻尿の場合も、森田療法の考え方を身につけていく中で、尿意や失禁の不安対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ症状が改善してくるものなのです。
ただ、このためには、ある程度の時間をかけて森田療法の学習をし、森田の考えを身につけていくことが必要になってきます。
つまり、尿取りパッドをしたり、精神科や心療内科の薬を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。