概要と主な症状の説明。

多汗症を初めとした神経症(不安障害)は下記に症状毎にまとめましたが、色々な形で現れてきます。

そして、最近、特に多く見られるのが、手掌多汗症や精神性多汗症、緊張性多汗症と言われるものになります。

これは体には特に異常が見られないのに、人前で緊張した時などに異常に汗が出てしまうというパターンで現れてくることが多いものです。

後で詳しく説明させていただきますが、同じように多汗症と言っても、高血圧とか汗腺の異常など、体の異常から来る場合と、精神的な要因から来る場合の二通りに大きく分けられると思います。

このサイトでは精神的な要因から来る多汗症を解説させていただきます。

また、多汗症に関連する神経症の症状である赤面恐怖症などについても解説させていただきます。

精神的な要因が原因になっている多汗症の場合は、いくら薬を飲んだり、手術をしても、一時的には症状が改善したように感じても、少し時間が経つと、再発してしまうものなのです。

つまり、いくら薬や手術によって症状を表面的に押さえ込んだとしても、根本原因である「とらわれ」(マイナスの癖)が直らない限り、根本的な改善には結びつかないと言えるのです。

しかし、精神的な原因から来る多汗症は神経症の症状の一つになりますので、森田療法などの精神療法により治療していけば、根本的に改善し克服していけるものなのです。

 



<多汗症の代表的な症状>

 

1.全身性多汗症

これは、背中、お腹、胸部、お尻など、全身から多量の汗をかくという形で現れてくる症状になります。

原因としては、肥満や妊娠、激しいスポーツや重労働、糖尿病、低血糖、甲状腺機能障害、高血圧、視床下部の腫瘍、外傷や炎症などが挙げられますが、ハッキリと特定されてはいません。

しかし、今は病院に行けば、発汗を抑えるために内服薬や外用薬、手術療法等で治療する事が多いと思います。

ただ、何らかの病気との関連が考えられる場合は、この病気の方の治療をしていくことが大切になると思います。

しかし、人前での緊張など、対人恐怖症(神経症)の傾向が見られる場合には、森田療法の考え方を身につけていく中で、発汗に対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

2.局所性多汗症

これは、手のひら、わきなど身体の一部から多量に汗をかいてしまうことで悩んでいる症状になります。

この症状は多汗症の中でも最も多く、ほとんどの多汗症の方が局所性多汗症であると言っても良いと思います。

手のひらだけ、または、わきの下だけ汗をかくと思っている方も多いようですが、ほとんどの場合、複数の場所に汗をかくのが特徴です。

そして、局所性多汗症の原因は何らかの体の病気ではなく、精神的な問題であるストレス、緊張、不安等がほとんどだと言われています。

3.味覚性多汗症

辛いものや熱いものを食べると異常に汗が出るというのが味覚性多汗症の症状になります。

ただ、この症状の場合は、病的なものは少なく、体質的なものが原因だと考えて良いと思います。

ただし、耳下腺の障害や脳炎、頸部・胸部交感神経障害などの場合に、過剰に汗が出るようになることがあるようです。

通常でも酸味、辛味の強いものを食べると多少汗が出ますが、味覚刺激による汗の量がとても多い状態です。

つまり、普通の食事をしている時にも汗が出ることがあります。

4.足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)

これは足に異常に汗をかいてしまうことで悩んでいる状態を言います。

この症状の場合も、手掌多汗症と同様に、ほとんどが精神性発汗から来るものだと考えて良いと思います。

夏場などに革靴を履いたままで過ごしていれば、足に汗をかいて蒸れてしまうことは、誰にでもあることなのですが、これにとらわれてしまった状態が足蹠多汗症だと言って良いと思います。

なお、症状が強い時は、靴下が濡れる、汗でサンダルが履けない、床に足の裏の汗の染みが残るという状態にまでなります。

また、靴下や靴が湿っていると、多汗症の臭いの原因である細菌が繁殖しやすくなります。

このため、毎日同じ靴をはいていると、足の臭いが強くなったり(足臭汗症)、多汗症の臭いが靴に移り、靴自体が強い臭いを発するようになることもあります。

ですから、靴下の交換や靴の手入れをきちんと行うことも大切になりますが、これだけではなく、足の汗に対する精神的な「とらわれ」を改善していくことも大切になってきます。

5.腋窩多汗症(えきかたかんしょう)

わきから多量に汗をかいてしまうことで悩むのが、腋窩多汗症の症状になります。

この症状は、ワキ汗とか、脇多汗症、わきが合併型多汗症と呼ばれることもあります。

症状が強くなっている時は、冬でも脇に汗が多く、汗がしたたることもあります。また、洋服に汗ジミができることで、これが一番の悩みになっている若い女性も多いものです。

なお、腋窩多汗症に悩んでいる時は、ワキの臭い(わきが)が気になっていることも多いものです。

そして、この症状の場合も、汗腺の異常とか身体の異常から来る場合よりも、精神的な「とらわれ」から症状が起こっている場合がほとんどだと言って良いと思います。

ワキ汗やわきがの場合、汗腺の異常から来るものだとして、薬や手術によって治そうとする所も多いですが、もともとが精神的な「とらわれ」が原因になっている場合がほとんどですから、一時的には治ってように感じても、少し経つと再発することも多いようです。

6.頭部多汗症

これは、人前で話す時等に、顔に大量の汗をかいてしまうといった形で起こってくる症状になります。

この症状は頭汗(ずかん)と呼ばれることもありますが、夏は勿論、冬でも暖房の効いた部屋では頭部から流れる程の汗が出ます。

また、朝に化粧をして出かけても、すぐに化粧が取れてしまう等、女性にとっても辛い症状です。

汗の出る場所は頭皮の部分であったり、おでこであったり、うなじであったりしますが、いずれも他人から見えやすい頭部に汗をかくという特徴があります。

そして、このことからも、この症状の場合も、精神的発汗が原因になっていると考えて良いと思います。

7.副乳多汗症

これは局所性多汗症の一種だと言えます。

副乳多汗症は主に女性に現れ、生理前などに脇が腫れたような感じになるという特徴があります。

副乳と呼ばれる乳腺の組織がわきの方にあることから、ワキ汗という形で起こってきます。

そして、副乳多汗症の治療には乳腺を取り除く方法が取られることが多いのですが、この場合も、神経症が原因になっていることが少なくないと思います。

 

-これ以降の症状は別ページで解説させていただきます。-

  

8.手のひらにかく汗が異常に多い。(手掌多汗症

9.精神的な刺激を受けると汗をかく。(精神性多汗症

10.緊張すると汗の量が増える状態。(緊張性多汗症

 

<多汗症に関連する神経症の症状>

 

11.人前で顔が火照り、赤くなってしまう。(赤面恐怖症
12.人と話している時に顔が引きつってしまう。(表情恐怖
13.人の視線が気になり、ぎこちなくなってしまう。(視線恐怖
14.トイレに行ったのに、またすぐに行きたくなってしまう。(神経性頻尿
15.笑ってはいけないところで笑ってしまう。(失笑恐怖
16.おならのために周りの人から嫌がられていると感じる。(おなら恐怖症
17.人前でサインする時などに手が震える。(書痙

 


 

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関連サイト
1.脱!多汗症・ワキガ宣言

 

  最終更新日 2018.06.22

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