多汗症に関連する神経症の症状として、もっとも良く見られるのが赤面恐怖症だと言って良いと思います。
人前で緊張したり、動揺したりした時は、誰でも汗をかいたり、顔が火照ってしまうものですが、これを人から変に思われる異常なことだと考えると、多汗症や赤面恐怖症の症状になると言って良いと思います。
つまり、赤面恐怖症は人前で緊張したりした時に顔が赤くなってしまうという症状なのです。
赤くなる部分は頬だったり、耳たぶだったりと人によって色々ですが、自分が人から一番変だと思われる所に現れてくると言って良いのではないかと思います。
そして、赤面恐怖症の場合、顔が赤くなるのと同時に汗をかくことも多いものなのです。
しかし、赤面恐怖症に悩んでいる時は、汗をかくことよりも顔が火照って赤くなることが周りの人から変に思われると感じているものなのです。
このため、汗の方は気にならないものなのです。
逆に多汗症に悩んでいる時でも同時に顔が赤くなることがありますが、この場合は、赤面の方は気にならないものなのです。
いずれにしても、赤面恐怖症の場合も、森田療法の考え方を身につけていく中で、顔が赤くなることに対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ症状が改善してくるものなのです。
ただ、このためには、ある程度の時間をかけて森田療法の学習をし、森田の考えを身につけていくことが必要になってきます。
つまり、精神科や心療内科の薬を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。