緊張すると汗の量が増えたり、異常に汗をかいてしまうというのが緊張性多汗症ということになります。
この症状は局所性多汗症や、精神性多汗症と、ほぼ同じだと考えて頂いて良いと思います。
ただ、緊張性多汗症という名称がありますので、このサイトでは便宜上、区別させていただきます。
人前で恥ずかしい思いをしたり、緊張や不安を感じたりすると、誰でも冷や汗などをかいてしまうものなのですが、こういう時の汗を異常なものだと考え、これにとらわれてしまうと、緊張性多汗症の症状になってくると言って良いと思います。
つまり、また、人前で異常な汗をかいて変に思われたらどうしようと「予期不安」を感じているのが、緊張性多汗症の場合の特徴だと言って良いと思います。
そして、症状の現れる場所は、他人に気付かれやすい場所になるという特徴もあると思います。
他のページで説明させていただいたように、手のひらや、額、脇などが症状の現れやすい場所になります。
特に若い女性などの場合、ブラウスなどにワキ汗のシミが付くことが気になってしまうというパターンが多いと思います。
男性の場合は、おでこなど額にかく汗が気になる傾向があるように思います。
ただ、いずれの場合も、森田療法の考え方を身につけていく中で、発汗に対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。
ただ、このためには、森田療法の学習を通して森田の考えを身につけていくことが必要ですから、ある程度の時間が必要になってきます。
つまり、緊張性多汗症の場合には薬や手術ですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。