おなら恐怖症も多汗症に関連する神経症の症状として挙げて良いのではないかと思います。
おなら恐怖症は自分では気が付かないうちにおならをしてしまい、この臭いのために周りの人に迷惑をかけているとか、嫌がられていると感じてしまう症状になります。
この症状は女子学生など若い女性に多く見られる傾向があるように思います。
通勤や通学の途中のバスや電車の中で自分のおならの臭いのために、周りの人が嫌がり変な顔をしているということで、この辛さのために会社や学校に行けなくなってしまうという人も多いものなのです。
また、学校の授業中に、おならの臭いのために、クラスメートから嫌がられていると感じ、良好な人間関係を築けなくなっていることも多いものです。
この、おなら恐怖症という症状も対人恐怖に含まれる症状であり、多汗症と兄弟関係にあるものだと言って良いと思います。
ただ、おなら恐怖症の場合も多汗症と同時に症状が出てくるということは少ないと思います。
つまり、ある時期は多汗症に悩んでいたけれど、何年か後に、今度はおなら恐怖症に悩むというように、症状が変化するという形になることが多いと思います。
また、おなら恐怖症の場合も、森田療法の考え方を身につけていく中で、おならの臭い対する「とらわれ」が薄れてくると、少しずつ症状が改善してくるものなのです。
ただ、このためには、ある程度の時間をかけて森田療法の学習をし、森田の考えを身につけていくことが大切になってきます。
つまり、消臭パンツをはいたり、ガス止めの薬を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。